【通知・告示】 「医薬品医療機器等法との関係」

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法令に関連した連絡の内容には、次のようなものがあります。

通知:特定の法令や規則に基づいて行われる公式の発表です。例えば、新しい法律の施行日や変更点などが通知されます。
告示
:公共の利益のために行われる公式の発表です。例えば、公共施設の利用規則や公共事業の開始通知などが含まれます。
事務連絡
:行政機関や企業内での内部連絡です。例えば、業務手続きの変更や内部規定の改訂などが含まれます。
ガイドライン
:特定の分野における行動指針や基準を示す文書です。例えば、労働安全衛生ガイドラインや環境保護ガイドラインなどがあります。

1.通知の例「コンタクトレンズ」コンタクトレンズの適正使用に関する情報提供等の徹底について(薬生発 0926 第 5 号)(平成 29 年 9 月 26 日)

通知の目的
コンタクトレンズは高度管理医療機器であり、不適切な使用は眼障害を引き起こす可能性があります。この通知は、販売業者が購入者に対して適切な情報提供を行うことで、コンタクトレンズの安全な使用を推進することを目的としています。

販売業者への要請事項
販売業者は、コンタクトレンズの販売に際し、購入者に対して以下の情報提供を徹底するよう求められています。

使用方法等の説明:コンタクトレンズの種類に応じた適切な使用方法、装用時間、ケア方法などを十分に説明すること。
眼科受診の推奨:購入前に眼科を受診し、検査を受けることを強く推奨すること。特に、初めてコンタクトレンズを使用する者や、長期間受診していない者に対しては、受診の必要性を十分に説明すること。
添付文書の確認:添付文書をよく読み、記載されている注意事項を守るように説明すること。
定期検査の重要性:定期的な眼科検査の重要性を説明し、適切な間隔で検査を受けるように推奨すること。
異常時の対応:使用中に異常を感じた場合は、直ちに眼科を受診するように説明すること。

特に強調されている点
この通知では、特に以下の点が強調されています。

未受診者への対応:購入者が医療機関を受診していない場合は、上記の情報提供に加えて、以下の事項を十分に説明し、医療機関を受診するよう勧奨すること。
・コンタクトレンズは高度管理医療機器であること。
・眼科医の指示に従って使用する必要があること。
・不適切な使用は眼障害を引き起こす可能性があること。
情報提供の適切な方法: 情報提供は、口頭説明だけでなく、パンフレットの配布や説明書の添付など、適切な方法で行うこと。

背景
この通知が発出された背景には、コンタクトレンズの使用による眼障害が依然として発生している状況があります。特に、インターネット通販などで容易にコンタクトレンズが購入できるようになったことで、適切な情報提供が不十分なまま使用されているケースが増加していることが懸念されています。

まとめ
この通知は、コンタクトレンズ販売業者に対して、購入者への情報提供を徹底することで、コンタクトレンズの適正使用を促し、眼障害の発生を防止することを目的としています。販売業者は、この通知の内容を十分に理解し、適切な対応を行うことが求められます。

2.通知の例「補聴器」補聴器の適正な販売等の徹底について(医薬機審発0213第7号)(令和6年2月13日)

通知の目的
補聴器は、聴力低下者の生活の質(QOL)向上に役立つ医療機器ですが、不適切な販売や使用は効果が得られないだけでなく、健康被害につながる可能性もあります。この通知は、販売業者に対して適切な対応を求め、補聴器の安全かつ効果的な使用を推進することを目的としています。

販売業者への要請事項
販売業者は、補聴器の販売等に際し、購入者に対して以下の対応を徹底するよう求められています。

医療機関への受診勧奨:加齢や疾患など、聴力低下の原因は様々であり、補聴器の装用が適切でない場合もあります。そのため、補聴器の装用を求める者に対し、必要に応じて医療機関への受診・相談等を勧奨し、医師等の診断・指示を踏まえて販売すること。特に、初めて補聴器を使用する者や、長期間受診していない者に対しては、受診の必要性を十分に説明すること。
適切な情報提供:補聴器の種類、機能、使用方法、メンテナンス方法、費用などについて、購入者が十分に理解できるように説明すること。
聴力測定と調整(フィッティング):購入者の聴力に合わせて適切な補聴器を選定し、調整(フィッティング)を行うこと。フィッティングは、補聴器の効果を最大限に引き出すために非常に重要です。
アフターケア:購入後の相談や調整、メンテナンスなど、アフターケア体制を整え、購入者が安心して補聴器を使用できるようにサポートすること。
添付文書の確認:添付文書をよく読み、記載されている注意事項を守るように説明すること。
異常時の対応:使用中に異常を感じた場合は、直ちに医療機関を受診するように説明すること。

特に強調されている点
この通知では、特に以下の点が強調されています。

医療機関との連携:補聴器の販売にあたっては、医療機関との連携を密にし、必要に応じて情報共有や紹介を行うこと。
フィッティングの重要性:フィッティングが不十分な販売や、医師から補聴器の装用が不要と診断された事例などが報告されていることを踏まえ、適切なフィッティングを行うことの重要性を改めて周知すること。
独立行政法人国民生活センターの情報:独立行政法人国民生活センターから、フィッティングが不十分な販売や医師から補聴器の装用が不要と診断された事案等が報告されていることが示されています。

3.通知類を調べる
厚生労働省
厚生労働省法令等データベースサービス
https://www.mhlw.go.jp/hourei/

PMDA
各種関連通知
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/about-reviews/devices/0039.html